食パンの可能性で、より多くの食卓に笑顔を届けるために

流山に生まれ育ち、この街にないものを創りたいという強い想いがありました。たまたまパンづくりに熱い情熱を持ったパン職人と出会ったのを機に、ワンランク上の美味しいこだわり食パンの店をつくれば、街の人たちに喜ばれるのではないかと考え、2020年3月、高級食パン専門店「麥乃(むぎの)」を南流山にオープンしたのです。
麥乃 南流山本店

開店当初は、行列ができるほどの反響があり、予想を超える売上げでしたが、1ヵ月を過ぎた頃から、雨の日は集客が伸びなかったり、日によって落ち込みがあったりで、販売数にばらつきが生じ、ロスが目立つようになりました。

その日に焼き上げたパンは、翌日に持ち越すことができません。職人たちが丹精込めて作る姿を見ているので、廃棄しなければならない彼らの悔しい気持ちは痛いほどわかります。何とかしなければと思い、みんなで考え出したのが、食パンを加工し、サンドイッチとして販売する方法です。
流山おおたかの森FLAPS店のサンドイッチ

サンドイッチといっても、あくまで食パンの美味しさを味わってもらうことを目的とした厚切り食パンのサンドイッチで、その専門店を柏高島屋ステーションモールに出店しました。

流山おおたかの森S・Cの店舗では、サンドイッチに合わせて、食パン本来の味も楽しんでもらえるよう、食パンの販売も追加し、ハイブリッド型の店舗としました。食パン一本の店からさらに進化することで、収入基盤の安定を図りながら、食品ロスの削減につなげていきたいと考えています。

必要な人に届ける仕組みづくり

サンドイッチ専門店「麥乃」のオープンに際し、近隣のこども食堂や小学校とパートナーシップを結び、研修中の従業員が作ったサンドイッチを無料提供させていただくことになりました。研修で作ったサンドイッチというのは、見栄えも含めて、商品として販売するレベルではありません。そういうものでも、もし役立つのであればと思い、子ども食堂を運営している知人や小学校の教頭先生に相談し、貧困に苦しむ地域の子供たちへの支援として協力しています。

「麥乃」全店舗においても、必要としている方に届けるための仕組みを構築し、ニーズのある施設等とコンタクトを取りながら、介護施設の夜勤者の方への無料配布などに協力し、ロス削減につなげています。

今後の取り組み

「麥乃」では、まだプラスチック製品を使用しているので、今後は紙製品、あるいは植物由来の、そのまま廃棄できるものに100%転換する方向で考えています。

SDGsの活動については、発信力のある企業同士のマッチングが重要と考えています。SDGsとは、それに取り組む企業同士をつなぐ社会貢献型のプラットフォームであるべきではないかと考えています。


麥乃(むぎの) 流山おおたかの森FLAPS店
流山おおたかの森S・C FLAPS 1F

2020年3月に南流山にオープンした高級食パン専門店「麥乃」のしっとり柔らかい高級食パンに加え、麥乃の食パンと地元の素材・食材を使った、カラフルなサンドイッチを提供するハイブリッド型の店舗です。定番サンドイッチに加え、季節限定、フルーツ&デザート系まで、豊富なラインナップを揃えているのが特徴です。
https://www.instagram.com/mugi_no2020/