“Co-creation”をコンセプトに、地域参加型のアートプログラムとしてスタートした「流山おおたかの森S・Cアートプログラム」では、海洋プラスチックの問題に関心を持ってもらう機会として、「みんなでつくる海洋プラスチックモザイクアート」をテーマにワークショップを開催しました。海洋プラスチックは、海に流れているプラスチックゴミのことで、海洋汚染や海に生きる海洋生物の生態系にさまざまな影響を及ぼすことから、世界的な問題となっています。

ワークショップでは、海洋プラスチックでアクセサリーの制作・販売を手がけるクリエイターチーム「sobolon(ソボロン)」をゲストアーティストに迎え、海洋プラスチックを素材としたモザイクアートに挑戦しました。

参加者は、海洋プラスチックの問題について説明を受けた後、それぞれA4サイズに分割された1ピースに指定の色のプラスチックを貼っていきます。一人一人がつくり上げた168枚のピースを組み合わせることで、縦/約1.8m、横/約6mの巨大なクジラが描かれたモザイクアートが完成。作品は、流山おおたかの森S・C FLAPS 4階の特設会場に展示されています。

海に漂流するゴミの大半は河川からの流入といわれています。海のない流山おおたかの森でも、こうした機会を通じて、海洋プラスチックゴミを身近な問題として感じてもらうきっかけになればと思います。

 
[Sobolonさん/コメント]
アクセサリー以外で、こうした大規模なプロジェクトを手がけたことはなく、大量のプラスチックゴミを集めて仕分けしたのも初めてのチャレンジとなりました。プロジェクトに向けて自分たちで清掃活動を行ったり、ボランティアや環境活動団体の方などにご協力いただいたり、インスタグラムのフォロワーの方の方を通じて声がけをしていただいたり、多くの方のご協力で素材となるプラスチックゴミを集めることができ、当日の作品制作に辿り着くことができました。皆さんのおかげで実現できたプロジェクトだと思います。
こんなに大量に集めても、きれいな色の状態のものしか使えないため、捨てるしかないゴミもいっぱいあります。海岸に行くとわかりますが、とにかくたくさん落ちていて、キリがないくらいです。皆さんも一度、家の周りなどでゴミ拾いをしてみると、いろいろな気づきがあるはずです。こんなにゴミが多いなら、自分の家にあるものをもう少し大切に使おうという想いが芽生えるきっかけになるかもしれません。ゴミを拾うこと、ゴミを出さないようにするのは大切ですが、ものを大切に使うという気持ちをみんなが持つようになれば、自然とゴミは減っていくと思います。


Sobolon ソボロン
岐阜県多治見市出身の幼馴染4人を中心に活動するクリエイターチーム。主に、愛知県の海岸にて海洋プラスチックを回収し、加工・デザイン・製作・販売までをメンバー自身で行う。アクセサリー製作以外にも、講演活動やコラム執筆、ワークショップ開催も。合言葉は「“可愛い”で地球をすくう」。
"可愛い”で 地球をすくう。海洋マイクロプラスチックアクセサリー sobolon