Scrop COFFEE ROASTERSでは、トレーサビリティが明確で生産がサステナブルであることを条件とした希少な“スペシャルティコーヒー”を楽しんでいただくことで、誰もが自然な形で、気づかないうちに、こうしたサステナブルな取り組みに参加できるようなお店づくりを心がけています。

産地毎の特徴を楽しめるスペシャルティコーヒー

スペシャルティコーヒーとは

世界60カ国以上で生産され、年間約1,017万トンが取引されている、コーヒー豆。そのわずか9.3〜10%にあたる101.7万トンが“スペシャルティコーヒー”として流通しています。“スペシャルティコーヒー”とは、高品質かつトレーサビリティが明確で、品種や精製方法、収穫時期などの詳細履歴を辿ることができるコーヒーのこと。

他のコーヒーとの違いは、品質に基準を設けている点、そして持続可能な状態で栽培、運営されている点等が、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)では定義されています。

スペシャルティコーヒーが生まれた背景〜コーヒーの歴史

流通網の発達により、コーヒーは世界中で安価に飲まれるようになりました。日本では1970年代、缶コーヒーやインスタントコーヒーなど、手軽に楽しめるコーヒーが開発され、それまで喫茶店という空間で楽しまれていたコーヒーがポピュラーな飲み物となり、大量に生産・消費されるようになりました。

その後、1980年代後半になると、海外の大手チェーンによる新たなコーヒームーブメントが起こり、エスプレッソマシンで濃い液体を抽出し、ミルクを加えて楽しむカフェラテやカプチーノといったメニューが登場、開放的な店舗で楽しむファッション性とともに、女性を含めた幅広い層が気軽に楽しむものとなりました。

2000年代初頭には、コーヒーの品質やコーヒーそのものの価値が求められるようになり、自分好みのコーヒーやブランドを探す本物志向の顧客層が増え、こうしたムーブメントの中から、“スペシャルティコーヒー”という概念が生まれてきました。

欧米や日本を中心に、コーヒーが大量消費される中、生産国でも消費が活発化し、コーヒーの消費量は世界的に増加しています。一方、ポピュラーな飲み物ゆえ価格も安価で、いいものをつくろうという動きが起こりにくく、また、良質のものをつくっても、安く買い叩かれ、適正価格で取引されず、良質のコーヒーが生まれにくい状況にありました。

ところが、コーヒーに代わる清涼飲料等の登場で、コーヒーそのものの価値が低下、コーヒーの存続が危ぶまれるようになったのを機に、取引の透明性、農園へのフィードバック・サポートなど、持続性のある良質のコーヒーづくりをめざすようになったのが、“スペシャルティコーヒー”の始まりです。

品質と明確なトレーサビリティ

一般的なコーヒー豆の場合、生産国それぞれに輸出規格があり、その基準に沿って取引されます。国ごとに基準は異なり、主にコーヒー豆のサイズや生産地の標高などによって分けられ、品質主体ではありません。

これに対し、スペシャルティコーヒーは、コーヒー豆の品質そのものを評価基準としています。カッピングシートと呼ばれる味覚評価シートをもとに、100点満点中80点以上のスコアを獲得することが一つの基準となっており、各国で開催される品評会や“カッパー”と呼ばれる技能者が仕入れに際して評価を行います。

そして、スペシャルティコーヒーのもう一つの重要な要素がトレーサビリティです。“どの国の、どの地域の、どこの農園による生産か”が明確で、地域や農園主はもちろん、品種や収穫時期、精製方法といった詳細履歴を辿ることができます。

いわば、生産者の顔が見えるコーヒーであり、こうした透明性と公正な取引で“見える化”されることで、生産者の栽培環境全体をよりよくしていくことがスペシャルティコーヒーの重要な理念となっており、良質なコーヒーを栽培し続けられる持続可能な未来の実現につながっています。

品種だけでなく、農園や農園主まで記載されている。

2050年問題

コーヒーを取り巻く環境は、年々、変化し続けています。コーヒーの生産国は、赤道を中心とした南北緯25°の地域に集中しており、この一帯はコーヒーベルトと呼ばれます。栽培に必要な標高による昼夜の寒暖差、降雨量、土壌成分などが栽培に適していますが、地球温暖化による気候変動の影響で、こうした栽培条件が変化、病害などの発生により、収穫量の減少や品質低下が懸念されています。

世界一のコーヒー生産量を誇るブラジルでも、生産に適した土地の60%以上が失われると予測されており、2050年頃には、他の生産国を含め、世界全体のコーヒー生産地の約8割の場所で、30〜60%の土地が失われると予測されています。

スペシャルティコーヒーを取り扱うことは、こうした課題を解決していくための一助となり、サステナブルな取り組みを強化している農園において、病虫害に強いコーヒー豆への品種改良や最先端の発酵プロセスの導入など、コーヒーを未来につなぐための絶え間ない努力への支援に繋がっています。

お店の社会貢献のあり方

Scrop COFFEE ROASTERSではリサイクルペットのカップや紙への切り替え、レジ袋の有料化なども進めており、気軽にスペシャルティコーヒーを飲んでいただきながら、SDGsに貢献できるところに、お店の存在意義と新しい社会貢献のあり方があると考えています。

最高峰のゲイシャ種を使用したフルーティーなゲイシャラテ

スペシャルティコーヒーに興味を持っていただくための商品を数多く展開し、トレーサビリティを明確にすることで、ご自宅で楽しむコーヒーにも付加価値を提供しています。Scrop COFFEE ROASTERS 流山おおたかの森S・C店は地域に根ざした店舗として、幅広い世代の方にご利用いただいています。どのメニューをお選びいただいても、国ごとの良質な酸味と風味、コーヒー豆独特の甘味が感じられるスペシャルティコーヒーの味わいが楽しめます。

美味しいコーヒーを飲みながら、ゆったりとした時間をお過ごしください。


Scrop COFFEE ROASTERS 流山おおたかの森S・C店
流山おおたかの森S・C本館3F

「コーヒーを通して日常の中の上質を感じてもらいたい」という信念のもと、こだわりのコーヒー豆を国内で丁寧に焙煎しています。専属シェフによる手作りのベーカリーやスイーツもお楽しみください。

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