壁に展示された、84枚の封筒。その封筒一つ一つに、いろいろな宛名が記されています。
「この街が好きなあなたへ」「自然が好きなあなたへ」「友達に会いに来たあなたへ」「流山に思い出がたくさんあるあなたへ」「最近流山が好きになってきたあなたへ」等々…。

そして、それぞれの封筒の中には、1つずつ質問が書かれています。
「この街の好きなところを教えてください」「今日の思い出を聞かせてください」「3年前の自分へ」「思い出をシェアしてください」「あなたが大切にしていることはなんですか?」…。

こうした質問に対する回答を、この地域に暮らす人たちから集め、それをアートとして作品化するプロジェクトが、メッセージウォールアート「風の便り」です。
 
流山おおたかの森S・C FLAPS 4F特設会場に展示された参加型アート「風の便り」は、寄せられた回答の一つ一つに、地域の人々の多様な暮らしと、その中で抱いた想いや願いが込められており、その“言葉”に想いを馳せながら、寄り添うことで、目に見えない地域のつながりを体感する作品となっています。
 
壁一面に広がる色とりどりの手紙からは、さまざまな声・小さな囁きが風の便りとなって私たちの心に届き、静かに語りかけてきます。知らない誰かの言葉、想いを乗せたひと言ーその一つ一つが想像を刺激し、さまざまなイメージや心情が浮かんでは、果てしなく広がっていきます。言葉の持つ力、見えないつながりを実感できるアート作品です。